こんにちは。やどかりサポート鹿児島、広報スタッフです。
7月に入ってものすごく暑くなてまいりましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか?
雨も多く、今年は異常気象なのではないかと心配になっております。

以前に台風で家を吹き飛ばされてやどかりサポート鹿児島のシェルターを利用された方もいらっしゃるので
皆様のお家が大丈夫であることを願ってやみません(T-T)。

さて、7月11日の居場所サロンでは、お天気が悪かったのにもかかわらず利用者さんが集まり、
今後のサロンについて皆で話し合いました。

今後サロンをどんなふうに運営していくのか、みんなで話し合ってホワイトボードに書いていきました。

「皆で花火をやりたいよね」「料理を作って一緒に食べるのはどうだろう?」など意見が出て、唐揚げを作ってくれる人や中華スープも担当者が現れ、今後の展開が楽しみな話し合いになりました(^-^)。

老若男女いろいろな利用者さんが悪天候な中参加して下さいました。ありがとうございました!

利用者さんへはまた次回のサロンについてLINEグループでなどでご連絡いたします。

皆様のまたのご参加お待ちしております!


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やどかりスタッフ

こんにちは!やどかりサポート鹿児島の広報スタッフです。
暑いですが皆さんいかにお過ごしでしょう?

やどかりではお家に困っている人が緊急で滞在できるシェルターを運営しています。
このシェルターですが、利用者さんに近隣のスーパーを教えてあげたり、シェルターの使い方を教えてあげたりする仕事は、居住困難の経験を持つ先輩の利用者にお願いしています。
つまり実際にお家に困ったり、シェルターに入居経験がある方に、シェルターの運営をお手伝いいただいているんです。

今回はシェルターのお仕事を良く手伝って下さっている30代の利用者さん(Dさん)のインタビューをさせていただきました。

30代バリバリサラリーマンであったDさんがどうしてシェルター入居に至ったのか?その後のピアサポーターの仕事をするまでどんな心境だったのか、とても詳しく話して下さったので,

是非皆様にお読みいただけたら嬉しいです。

Dさんがやどかりを利用したきっかけ

やどかりスタッフ

Dさんはピアサポーターとしてたくさんご協力くださり、また的確な意見を下さるのでいつもとても助かっています(^-^)!
「社会人としても第一線で活躍されていたんだろうな」といつも感じるのですが、シェルターを利用した経緯について教えていただけませんか?

Dさん

僕は元々運送業の営業をしていましたが、痛風になったせいで退職したんです。痛みで朦朧とした状態で市役所に相談したら、シェルターを紹介されました。
その後、シェルターからの転居時に、やどかりの連帯保証を利用させていただきました。

Dさん:それまでは自分が生活保護という制度を利用するとは思っていなかったし、やどかりサポート鹿児島の事も全く知りませんでした。

倒れる前の生活と、病気の始まり 

やどかりスタッフ

痛風で倒れる前はどんな生活をされていたのですか?

Dさん

痛風で倒れる前は、毎日忙しい生活を送っていましたね。
職場に人が足りていなかったこともあったのですが、仕事するのが楽しいと思っていたので、休みをもらっても出勤することが多かったです。月の休みは実質2日くらいでした。生活も不規則でしたね。

Dさん:
結婚して子供もいましたが、離婚して一人暮らしをしていました。

ある日、足がねん挫したように痛くなってきました。
今思うとそれが痛風の始まりだったのですが、その時は「前にケガをしたところが痛むのかな?」と深刻に考えなかったんですね。

1年くらいたつ頃には、足だけではなく体中の関節が痛むようになり、痛むスパンも数か月ごとだったのが、2週間おきくらいに短くなってきました。
それでも休めば痛みは引いていくし、当時は仕事が忙しかったこともあり、そのまま放っておいてしまいました。

そんな生活の中、どうしても穴をあけられない仕事を会社から頼まれ、トラックで荷物を運ぶことになりました。
ところが、県外のパーキングエリアで仮眠から目覚めると、足が象のように腫れ、痛くて動くことができません。荷物の到着が遅れたことで会社に損失を与えてしまいました。
会社は許してくれたのですが、自責の念に駆られて退社しました。

その後は知り合いの事業を手伝いもしたのですが、足の痛みは治りません。「少し休んでゆっくりしたら?」とアドバイスされたこともあり、自宅療養することにしました。
この時は「働いていたころの蓄えもあるし、しばらく休めれば治るだろう」と気楽に考えていましたね。

自宅療養中は、足が痛くてスーパーに行けないので、ほとんど毎日のように出前を取っていました。痛風にはそれが悪かったようで、関節の痛みがどんどんひどくなり、四六時中痛むようになりました。あまりにも痛いので、お風呂に入るのも部屋の中を這っていくほどでした。

そのころから痛みをお酒を使ってごまかすようになりました。
以前は軽く晩酌をするくらいでしたが、朝から痛みに苦しめられるので、1日中飲んでしまうようになっていました。朝は「今日こそ病院に行かないと」と思うのですが、痛くて酒を飲むとそのことを忘れてしまい、同じことを繰り返してしまっていたんです。

やどかりスタッフ

痛風の痛みは骨折の痛みに匹敵するくらい痛いと言いますよね…
全身その状態なのに、どうして病院に行かれなかったのですか?
( ̄□ ̄;)

Dさん

「自分でも「どうして病院に行かなかったんだろう?」と不思議に思うのですが、今でもよくわかりません…(>_<)
動けなくても、タクシーを拾って病院にいけば良かったとも思うのですが、「こんなみっともない姿をタクシーの運転手さんに見せたくない」という思いもありました。今まで大きな病気をしたこともなかったし、楽観的に考えていたんですよね…。
それと、子供のころに病院に行った時に、医者にきつく叱られた事があり、病院受診に対してネガティブな気持ちを持ってしまっていたんです。色んな気持ちがあり、病院を避けてしまったのかもしれません…。



市役所に相談し、シェルターを紹介してもらう

Dさん

Dさん:
自宅療養を始めてから半年くらいたったころでしょうか。電力会社から「電気を止めます」の通知がきて、預金口座が空っぽになっていることに初めて気が付きました。 

 そこで車を売却してお金を作ったのですが、元妻に子供の養育費の残りを支払うなどしてそれもすぐ無くなり、住んでいた部屋を解約しないといけなくなりました。 

Dさん:
実はその時、お付き合いしていた女性がいて、その人から「行く所がないなら家に来たら」と言われていました。でも人に頼るのがどうしても嫌で、賃貸契約の解約後はその人の家に行くはずが、意識が朦朧とする中タクシーで市役所に行きました。 

到着した日が丁度GWの前日で、夕方だったのですが、「歩ける状態ではないので保護します」とシェルターを紹介されました。対応してくれた方が良い方だったんだと思います。 

Dさんの指。痛風結節と言われる症状が治っておらず、まだ指が曲がらない.

シェルター入居中の状況

Dさん

Dさん:
GWの間は痛くて動けず、体中が何も考えられないくらい痛いので、ずっと横になっているしかありませんでした。 
シェルターに入る前に病院で検査を受けていたので、結果を聞きに行くと痛風と診断され、「血液検査で信じられない異常な数値が出ている」と言われました。  

Dさん:
シェルターの滞在期間は限られているので、今後の住所が問題になりました。その時にやどかりサポート鹿児島を紹介され、物件も見つけてもらいました。 
しかし入居後も体が痛くて横になっていることが多く、荷物を運ぶこともできませんでした。 

そんな時に芝田さん(やどかりサポート鹿児島の理事長)が布団を運んでくれたり、近所に住む利用者さんに紹介してくれたりして友達が出来たのは、とても有難いことだった思っています。 

体が痛いので寝込んでいる時間が長かったのですが、芝田さんが毎週様子を見に訪ねてきてくれたり、友達が訪ねてきたりして、常に誰かが部屋にいるような状態でした。


バリバリ働いていたサラリーマンだったのに突然の病気に倒れてしまい、シェルターを使うことになったDさん。
後編では病気を療養しながらピアサポーターとして働いて下さっているDさんに、やどかりサポート鹿児島への思いや、今後の展望についてお話しいただきます。


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皆さまこんにちは!

いつもブログを読んでくださってどうもありがとうございます。
やどかりの広報スタッフです。

今回は2023年6月17日土曜日に「やどかりサポート鹿児島」の2023年度総会を行ったので、そのご報告をいたします。

総会の会場と来て下さった方

今年度の総会は鹿児島市のボランティアセンターで行われました。

鹿児島市ボランティアセンター
看板を立てると“会議”という感じになりますね。

やどかりサポートの活動を支えて下さっている会員さんや、理事の方が集まりました。
出席者は全部で25人。会員さんの数はこの約2倍なのですが、欠席の方には委任状を頂いて決議を行います。
我々やどかりの事務局スタッフも参加いたしました。

会員の方、理事の方、事務局スタッフが一堂に会しました。

総会の内容

理事長挨拶

理事長からは冒頭あいさつとして2022年度のやどかりサポート鹿児島の活動報告のほかに、2022年度の保証事故の件数や原状回復費、支援者がおらず福祉サービスにつながっていない利用者の方たちに対してどのように支援をしていくかなど、今後の課題の説明がありました。

やどかりサポートが出来てから16年経ちますが、16年の間に利用者さんも高齢化しており、それまで健康に生活してきた利用者さんが、病気で倒れて医療機関に搬送されるようなケースも出てきました。

利用者さんの状態は経年で変化するので、きめ細かい支援のためには常日頃のモニタリングが必要ですが、それにはたくさんの時間と手間が必要です。

持続可能な連帯保証システムを今後どのように作っていくのかが課題です。

出席者に説明を行う芝田理事長

2022年度の活動報告

会員や理事の方に2022年度の活動報告を行いました。
2022年度はSUUMOジャーナルへの掲載や、第55回MBC賞の受賞で露出が多く、活動を評価していただき大変嬉しい年でした。

一方で、「地域福祉連帯保証」の保証人数の推移や、事故や滞納による保証事故が多い年でもありました。
代位弁済額が200万円を超えたのは初めてだそうです。

やどかりの地域福祉連帯保証は利用者さんの利用料や、会員様・寄付者様ご寄付によって運営されています。
多くの方の暮らしを守るために財政をしっかりと管理していく必要があると感じました。

補償事故が増えると支出が増え、やどかりの連帯保証システム日台するリスクが上がる。

次年度の計画

2023年度の計画としては、利用者さん達の社会的孤立状態の解消により具体的にアプローチしていく事が示されました。
やどかりの連帯保証で居住を確保した後、誰とも話す機会がなく、家の中にこもりきりになって社会的孤立状態になってしまう利用者さんが少なくありません。

それを防ぐために居場所サロンの運営を行ったり、LINEグループを作ったりして、利用者さんが参加できるチャンネルを増やしていくこと、どうしても参加したくない人にはIOTを使ったプライバシーを確保できる見守りの手段を提供していく事をお伝えしました。

また、相談支援事業部からは、次年度は障碍者手帳をお持ちの利用者の方はもちろんの事、「手帳を持っていない隠れた障害者のかたもしっかりと支援を行っていきたい」と話がありました。

総会資料をオンライン公開に!

活動の内容を伝えるために非常に重要なのは資料です。
やどかりでは去年までは資料はすべて紙ベースの非常に分厚い資料を作っておりました。

紙には紙の良さがある反面、印刷コストが高い事や、モノクロかつ文字ぎっしりで読むのが大変なこともあり、今年から電子化し、写真や図を多くした見やすい資料を作ることを心掛けました。

やどかりサポート鹿児島2022年度の総会資料

電子化するとカラーで読みやすくなる上に、HPからダウンロードもできるので(紙ベースの総会資料の時は毎回必要な方に郵送していた)共有も簡単で助かります(^-^)。

今後は資料を作る時はなるべく電子媒体を使い、必要な場合はプリントアウトで配布するという形を取りたいと思います。

↓総会資料はこちらからフルページ閲覧が可能です。

終わりに

私たちは活動に対して様々な方々にご寄付やご協力を頂いています。そのためしっかりと説明責任を果たしていく必要があると思います。

今回は総会資料を電子化し、PCやスマホからよりアクセスしやすくするようにしました。

NPOが何をしているのかを簡単にご説明するのはとても難しい事だと思うのですが、私たちの活動をより多くの方にご理解いただけるように、今後も広報資料の改善をおこなっていきたいです。

最後に、読んでくださった方、総会に出席して下さった方、本当にありがとうございました!


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2023年度総会資料

2023年度の総会資料をPDFアップロードしました。
冒頭にフルバージョンの資料をUPしてありますが、各箇所をオンラインで読むことが可能なよう、分割表示もしております。

総会資料(フルバージョン)

フルバージョンの総会資料になります。

2022年度活動のお礼とご挨拶

2022年度の事業報告

2022年活動報告トピックス

基幹事業

地域ふくし連携型連帯保証提供事業(地域ふくし連帯保証)

事業の目的「だれもが居住に困らない社会」を目指して,支援者を配置したうえで賃貸住宅の連帯保証を提供すること
概要2007年設立時より開始したやどかりの基幹事業
2023年3月31日現在,利用者398名(前年度+35人9.6%増加)

相談支援事業

事業の目的指定特定相談支援事業:障害のある方やご家族が障害福祉サービスを利用するにあたって,相談ができる窓口
指定一般相談支援事業:地域に出てくるまでの支援(地域移行支援),地域で暮らし続けるための支援(地域定着支援)を通して,地域生活に関する総合的な支援をおこなうこと
日常生活自立支援事業:認知症高齢者,知的障害者,精神障害者等のうち判断能力が不十分な方が地域において自立した生活が送れるよう,利用者との契約に基づき,福祉サービスの利用援助等を行うこと
概要2023年3月末現在の指定特定相談支援事業のアクティヴ利用者646名

委託事業

ピアサポーターステップアップ事業

委託元鹿児島市
委託事業の内容「市民健康まつり」に参加(各保健センターにて開催,計5回
リカバリーストーリー計7回発表(地域福祉館館長連絡会にて,鹿児島大学医学部保健学科生へ,民生委員・児童委員へ等)
地域移行支援にて退院した方を中心に,サロンやどかりを2回開催
ピアサポーター交流会を開催8回
ピアサポーター運営によるフォローアップ研修会を開催
委託期間2022年6月1日~2023年3月31日

委託事業ー鹿児島あんしん居住サポート事業における相談窓口の設置

委託元鹿児島県居住支援協議会
委託事業の内容相談窓口の設置(2022年4月~2023年3月の相談件数485件)
委託期間2022年4月1日~2023年2月28日

独立行政法人福祉医療機構社会福祉振興助成事業(WAM)モデル事業における事務局受託

委託元一般社団法人居住支援全国ネットワーク
委託事業の内容事務局(会議体の設置回)
委託期間2022年4月1日~2023年3月31日

助成事業・補助事業

共生社会実現に向けた住宅セーフティネット機能強化・推進事業

事業の目的住宅確保要配慮者居住支援法人が行う民間賃貸住宅等への入居の円滑化に係る活動の支援に関する事業
事業の概要入居前支援(79件
入居中の支援(561件
死亡・退去時支援(5件)
事業実施期間2022年4月1日~2023年1月31日
事業実施地域鹿児島県

赤い羽根 居場所を失った人への緊急活動応援 第4回助成

事業名コロナ禍で居住困難に陥った当事者が主人公となる居住支援推進事業
事業の概要当事者による個別訪問活動107名195回
居場所の運営70回
事業実施期間2022年4月1日~2022年12月31日(2021年度については,2021年12月1日~2022年3月31日実施)
事業実施地域鹿児島市

令和4年度予備費 社会福祉振興助成事業

事業名生活困窮者支援のための当事者主体のシェルター運営事業
事業の概要利用料無料のシェルターを3室運営
個室シェルター3部屋の運営(26人の利用実績)
ピアサポーターによるシェルターの清掃・入居者の補助
  ※シェルター運営は居住困難の経験がある方に“ピアサポーター”としてご協力いただきました。
ピアサポーターの交流会・研修会・事例検討会の実施(全10回
シンポジウムの実施(2022年2月10日 142名参加)
事業実施期間2022年4月1日~2023年3月31日
事業実施地域鹿児島市

2022年度受賞やメディアへの掲載

これまでの実績 ※一部を掲載

2022年度の決算報告

2023年度の事業計画

2023年度の予算案

資産総額の確認

その他の資料

やどかりサポート鹿児島では、2022年4月〜2023年3月にかけて、独立行政法人福祉医療機構の助成金で「生活困窮者支援のための当事者主体のシェルター運営事業」を行っておりました。

2022年5月から3部屋のシェルターを運営しておりましたが、1年間で26名の方を助けることができました。

最も多かったのはホームレス状態の方で11名、次に多かったのがDV被害者で6名、生活困窮者・精神障がい者・知的障がい者の方が各2名ずつでした。


DV被害者の方は身一つで逃げだしてこられることが多いのですが、スムーズに福祉サービスにつながらなかったり、相手が離婚を承諾してくれなかったりして滞在が長引くケースが多かったです。

年齢に関しては20代から70代まで幅広い年齢の方を受け入れました。
50代と60代が8名と多くなっていましたね。
20代の方も3名いらっしゃいました。

シェルター運営は共住困難の経験を抱えたことがある方がピアサポーターとして関わって下さり、利用者さんにコンビニやスーパーの場所を教えてあげたり、食料を持っていって下さったりしました。
利用者さんからは「ピアサポーターの方が助けてくれて本当に助かった」「自分も人を助けたいと思った」など素敵なコメントをたくさんいただきました。

助成金事業の詳しいご報告については、以下の報告書にまとめましたので、お読みいただければ幸いです。

令和4年度 独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業_NPO法人やどかりサポート鹿児島_報告書

シェルターの運営を続けられたのはご関係者の皆様の並みならぬご協力のおかげだと思っております。
本当にありがとうございました。

こんにちは。やどかりサポート鹿児島、広報スタッフです。
6月に入ったせいか雨が多い日々が続いていますが、皆様いかにお過ごしでしょうか?

やどかりサポート鹿児島では2023年の6月から、鹿児島市の唐湊に居場所サロンを新しくオープンしました。
鹿児島中央駅が近い便利な地域です。
6月4日13時〜15時の時間帯で行われたオープン記念茶話会は、30人以上が来てくださいました。

用意していた来場者リストがはみ出るほどで、嬉しい悲鳴でした(*^-^*)。

実際に会場で配ったプログラム

茶話会のプログラムはこんな感じ。
利用者さんだけでなく地域の方も来て下さっていたため、やどかりサポート鹿児島の来歴や、地域ふくし連帯保証についても改めてご説明いたしました。

事後アンケートでも、利用者さんの中でも「やどかりが何をしているのかよく分かった」と書いて下さっている方が複数名おられて、NPOとしての説明責任の大切さを感じました。

サロン運営に関するアンケートでは「自分の家から近いので嬉しい」「徒歩でこれる距離で嬉しい」という意見がある一方で「とても興味を持ったのだけど、自分の家から遠い…」というご意見もあり、サロンの位置についても考えさせられました。サロンから離れた場所にお住いの人にどのような交流の場を提供していくのかが課題だと思います。

会場ではお茶とお菓子をご用意したのですが、買い出しは当日の午前中に利用者さんたちが30人分のお茶とお菓子を調達してくださいました。ありがとうございました!!

サロンで何をしていくかはまだ未知数なのですが、料理会や講習会などのイベントを開いて利用者さんや地域の方が集まりやすいようなサロンを作っていきたいと思っています。

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こんにちは!やどかりサポート鹿児島のスタッフです。 

皆さんは生活保護制度についてどのようなイメージを持たれていますか? 

このブログを書いている2023年5月12日現在、厚生労働省「生活保護の被保険者調査(令和5年2月概数)」によれば、生活保護の被保護者人数は2百万2万1614人(令和5年2月のデータ)。
実に100人当たり1.62%人の方が生活保護を受けていることになります。 

これだけ利用者が多い制度だと、受給理由も実に人それぞれ。
やどかりサポートで働いているスタッフとしては、様々な方を支えている制度であることを毎日実感しています。 

今回は、家庭もあり仕事も持たれていましたが、突然の病気で障害が残り、居住支援をさせていただいた男性のケースをご紹介いたします。 

1,Bさんがやどかりシェルターを利用することになったきっかけ

Bさんは建設業界で働く中年男性。夫婦で子育てをしながら、難病を抱えた親族の入院の面倒を見るなど、忙しい日々を過ごしていました。 

ある日突然右半身が麻痺し、体に力が入りません。病院を受診すると、原因は脳の病気で、後遺症として麻痺が残ると言われてしまいました。 

歩くことはできますが、現場で働くことは難しく、休職を余儀なくされました。 

Bさんは家族で賃貸住宅に暮らしていましたが、収入がないので家賃が払えません。そればかりか今まで面倒を見ていた親族の治療費も払えなくなってしまいました。 

次第に貯蓄も底をつき、大家さんからは「退去してほしい」と言われました。しかし次の入居先が見つけることができません。困ったBさんは公的機関に相談、そこでやどかりサポート鹿児島のことを聞き、事務所に訪れたのです。 

2,Bさんとの最初の面談の様子 

面談に訪れた際にBさんは、とても憔悴していました。 

Bさんは貯蓄が無くなった時点で限界を感じ、生活保護を申請していました。しかし家賃滞納と親戚の医療費で、債務額は数百万円に膨れ上がってしまっています。
「何とかお金を返したい」と食事を限界まで切り詰めたせいで、Bさんはげっそりと痩せてしまっていました。 

更に追い打ちをかけるような出来事もありました。Bさんの状況に希望を持てなくなった家族から、もう一緒に暮らすことはできない、子供を連れて出ていく…と伝えられていたのです。 
家を出た後は、子供たちは母親と、Bさんは別々に暮らすことになってしまいます。 

これまで家族一緒に暮らしてきたBさんにはとてもショックな事でした。 

やどかりでは、家も家族も失ってしまったBさんをシェルターに受け入れて、一緒に新しい物件を探すことにしました。 

3,やどかりがBさんに対して行った支援  

①自宅からの退去のお手伝い 

Bさんは病気の後遺症によるマヒのため、重い物を持つことが出来ません。自分だけでは引っ越しが難しいので、荷物の移動やの前の家の片付けを、限られた予算内で業者に頼む必要がありました。 

やどかりではいくつかの業者に相談し、厳しい予算内で引っ越しができないか見積もってもらいました。こうして決まった業者が家財の処分と荷物運びをしてくれて、Bさんは無事お部屋を退去する事が出来ました。 

②シェルターへの受け入れ 

やどかりはBさんに一時的にシェルターに入居してもらい、その間に新居を探すことにしました。 

シェルターはタオルやシャンプー、布団などもあるので、身一つで転がり込んでも生活していく事が出来ます。他団体から寄付していただいた食料をBさんに届けて、体を休めるように伝えました。 

③携帯電話の貸し出し 

Bさんの電話は料金を滞納してしまったため、使用に制限がかかっています。家賃滞納と医療費の滞納でBさんの債務は膨らみ続けていますが、電話が使えないと弁護士に連絡できません。 

やどかりはBさんに携帯電話を貸し出し、外部と連絡が取れるようにしました。弁護士と話せるようになったことで、シェルター入居中も債務整理に必要な手続きを進めることが可能になりました。 

NHKや電力会社への解約手続きも少しずつ進めていきました。 

入居先探しの支援 

Bさんは病気の後遺症で体が不自由になってしまい、長い時間歩いたり階段を上ったりができません。一人で暮らしていくためには駅やスーパーが近くにある物件を探す必要がありました。 

やどかりサポート鹿児島ではBさんが住みやすそうな物件を探し、駅から徒歩10分以内で、スーパーや居場所サロンも近い物件を見つけることが出来ました。 

4,ピアサポーターからのお誘いで居場所に参加するようになったBさん 

新居に入居された後、Bさんは同じくらいの年代の男性のピアサポーターから声をかけられて、やどかりサポートの居場所サロンに少しずつ参加するようになりました。 

「人と関わるのが少し苦手」とおっしゃっていたBさんでしたが、近くに住んでいる友達に誘われクリスマス会にも出席しました。 

生活も少しずつ落ち着き、リスタート・ケータイという過去に携帯電話の未払記録を出してしまった人でも契約できる携帯電話を申し込みました。 

5,その後のBさん  

「家族と一緒に暮らさなくなってから、1人の時に何もすることがなく、気が付くとタバコを吸ってしまっている時がある」とのこと。 

「ご飯もしっかり食べてくださいね」と声を掛けたら、「仕事を始めたらタバコも減るだろう。この間ハローワークの職員と面談もした。早く働きたい」と仰っていました。 

家族がいる人が突然働けなくなってしまった時に、それまで何の問題もなく支払っていた居住費や通信費などが突然払えなくなってしまい、家や家族さえ失ってしまう場合があります。 

そんな時、最後のセーフティネットとなって支えてくれる生活保護制度は、命を守るためにとても重要な制度だと思います。 

実際に、生活保護受給世帯の中には障害者・傷病者の割合が25.1%と大きな割合を占めています。 

働き盛りだったのに、突然の病気で急激な環境の変化に直面されたBさん。 

Bさんが自分自身の居場所を取り戻していけるよう、今後も伴走支援を続けていきたいと感じました。


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やどかりサポート鹿児島が参画している孤独・孤立対策官民連携プラットフォームでは、毎年5月を『孤独・孤立対策強化月間』としています。

やどかりサポート鹿児島では、平時から居住に困っている方、身寄りのない方々への孤独・孤立を防ぎ、つながりを生み出していく活動に取り組んでいます。

また、孤独死のない社会の実現を目指す『孤独死ゼロアクション』を開始したやどかりにとって、より気を引き締めて活動を行っていく1か月になります。

やどかりでは、住まいに困っている方々や身寄りがなく孤独・孤立を抱える方々の支援、つながりを築く居場所への参加を促しています。

居住にお困りの方や居場所への参加に興味がある方は電話またはメールで連絡をぜひお願いいたします。

電話:099-800-4842

E-mail:info@npo-yadokari.jp

こんにちは!

居住支援法人やどかりサポート鹿児島のスタッフです(^-^)。   

今回は実際の居住支援のケースとして、やどかりサポート鹿児島で運営しているシェルターに入居いただいたAさんの事例をご紹介したいと思います。  

居住支援法人がどんなことをしているか少しでもご興味を持っていただけたらこんなに嬉しいことはありません。  

Aさんがやどかりシェルターを利用することになったきっかけ

50代女性のAさんがやどかりのシェルターに入居することになったきっかけは、居住していた物件の取り壊しでした。 

同居していたお母さんが亡くなった後、Aさんは同じ物件に一人で暮らしていましたが、建物の取り壊しのため大家さんから転居をお願いされていました。 

Aさんは家賃を1年以上滞納してしまっており、部屋はゴミだらけ。福祉事務所の訪問にも6カ月以上応じていません。
そのため生活保護の停止手続きも進んでいました。 

実はAさんは数年間ずっと引きこもり状態になっていて、外に出ることが難しい状態にありました。
大家さんからは1年以上前から「取り壊しのため転居して欲しい」と言われているのに、なかなか転居先を見つけることが出来ません。 

現在の家を退去した後の生活をどうしたらいいだろう? 

私達やどかりサポート鹿児島は、福祉事務所と連携し、Aさんをやどかりが運営するシェルターに受け入れる事にしました。 

Aさんとの最初の面談の様子

やどかりの相談員との最初の面談では,Aさんはずっと下を向いたままで、顔を見せる事は殆どありませんでした。
これからどうしたいか聞いても「別に」「どうせ」といった言葉が返ってきます。
お風呂に6カ月以上入れておらず、生活費の管理も難しそうでした。
 

しかし何度も面談を重ねていくと、Aさんは自分のことをぽつりぽつりと話してくれるようになりました。

5年ほど前に唯一の身寄りであるお母さんを亡くしてから,きちんと生活していく事が難しくなってきたこと。
子供のころから集団生活の中で「私は周りから浮いているのでは」「私はどこかおかしいのでは」と感じていたと,泣きながら話す時もありました。 

ピアサポーターとの関わりで変わってきたAさん 

やどかりでは、“やどかりライフ”という“やどかりを利用しているメンバーが互いに助け合う生活”を導入しています。
他のメンバーを助けてくれるメンバーのことを、“ピアサポーター”と呼んでいます。 

人と関わるのが苦手だったAさんは、最初はやどかりの専門職である相談員による面談だけを行っていました。 

ところがある日、Aさんが急病で倒れた時に、たまたま近くに住んでいたピアサポーターが一緒に救急車に乗って、病院に遅くまで付き添ってくれました。 

そして帰宅後に布団から動けないAさんに、食べ物も届けてくれるようになったのです。 

その頃から、Aさんに少しずつ変化が表れ始めました。 

ピアサポーターの交流会に参加するようになり、やどかりスタッフ以外の人とお話しする事が少しずつ増えていきました。 

そして、専門職による生活費の管理や、シェルターを出た後の生活の支援を受け入れてくれるようになっていったのです。 

やどかりがAさんに対して行った居住支援

一人暮らしをする際に生活費の使い方や周囲との関りで様々な困難が生じることがあります。 

やどかりでは、Aさんのケースに対して以下のような支援を行いました。 

①金銭管理 

一人暮らしが難しい方の場合、ご本人が「お金の使い方が難しい」と感じている場合があります。
1か月分の生活費を一度にもらってしまうと月末に生活費が足りなくなってしまったり、逆に足りなくなることを恐れ、お金を使うことに過度の不安を感じたりする場合もあるのです。 

やどかりではAさんと話し合い,1週間に一度生活費を渡すことになりました。 

1か月分まとめて手元にあると月末までに全部使ってしまう人でも、1週間分ずつ分けて渡せば、“月末に全くお金がない”という事態を回避できます。 

Aさんの場合、初めは1週間分の管理が難しい時もありましたが,2カ月程度金銭管理を行うと、生活費の追加が必要ない状態になりました。 

②精神保健福祉手帳を持つピアサポーターの支援 

Aさんとの面談の中で「学生時代から周囲に馴染めなかった」という発言があったため,専門職が心療内科等の病院を受診することを勧めました。  

しかしAさんは「障がい者という烙印を押されるのが怖い」と感じていました。  

そこで精神保健福祉手帳を持つピアサポーターに面談に同席していただき,

①なぜ手帳を取得したのか
②なぜサービス利用をしているのか
③現在どのようなサービス利用をしているのか


について話をしてもらいました。   

このことがきっかけとなり,Aさんは心療内科を受診しました。
そして障害がある人への支援相談をしているやどかりの相談支援専門員とも繋がりができました。 

その後のAさん

現在のAさんですが、長い間ひきこもり状態であったことが嘘であるかのように,やどかりライフ参加者の方々と交流されるようになりました。
やどかりが運営している居場所にも積極的に参加されています。 

そしてAさんは今ではピアサポーターとしても活躍されています。
以前の自分と同じように困っている人のために買い物支援やシェルターの掃除等などに関わっています。 

Aさんのインタビュー

「シェルターに来る前は、「住んでいる家が住めない状態だから引っ越しましょう。自分で引っ越しはできないけど、行政の後押しがあればできますか?」と福祉事務所担当者に言われ、その時に初めてやどかりを知りました。 

シェルターというものはテレビなどで知っていましたが、集団生活なのか、どういうお部屋なのかとかが気になりました。 

シェルターに入る前に初めてやどかりに来て相談員と面談をした際は、「これから生活を立て直していきたい」と思いました。
しかし、シェルターに入った後は「これからちゃんと生活ができるのかな」と不安になる事もありました。 

入居しているときに病気になってしまい、同じマンションのピアサポーターの方に一緒に救急車に乗ってもらった時には、本当にありがたかったです。 

それまでは「あまり人と関わりたくない」という気持ちが大きかったのですが、それをきっかけに「必要な時は誰かに助けてもらわないと」と思うようになりました。 

また、自分自身も「誰かの役に立ちたい」とも考えるようになりました。 

新しい部屋の契約をして、引越しをしたときは、お風呂があって広い部屋に入れてとてもうれしかったです。
また、腰も痛かったのでベッドもついていて生活が楽になりました。 

以前の住居の時はお風呂がなかったので銭湯に行かなければならず、足が遠のいていましたが、今は週に2、3回はお風呂に入るかシャワーを浴びて清潔にできています。
また、やどかりライフ参加者の方と一緒に自宅で料理をして食事をする機会もあります。 

自分がこんなに変わるとは思ってもいませんでした。 

近くに相談できる方もいるし、互助会にも参加し非常に充実しています。」 

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NHK Eテレ1 ETV特集「ひとりだけど,ひとりじゃない」
https://www.nhk.jp/…/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/JYK5V16G5Y/

初回放送:2023年4月22日(土)午後11時~午前0時。
再放送:2023年4月27日(木)午前0時~午前1時

NHKのETV特集にてやどかりが取り組んでいる,「つながり」が取り上げられます。

主として取り上げられるのは,鹿児島ゆくさの会。

そしてその活動を紹介するなかで、NPO法人やどかりサポート鹿児島の活動や理事長の芝田にも注目されます。

NHK教育テレビ(Eテレ)にて、初回放送は2023年4月22日(土)午後11時~午前0時。
再放送は2023年4月27日(木)午前0時~午前1時から放映されます。

是非ご覧ください。

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